「保険屋さん多すぎて誰に相談すればいいの?」
「優秀な保険屋さんに相談にのってもらいたいな」
「だまされたら、いやだな」
本記事のテーマ
損をしない保険の見直し「保険屋さんに相談する前」に知っておきたい注意点5選
目次
■1.保険募集人は所属先によって提案できる商品が違います
■2.相談する前に知っておく注意点5選
■3.良い保険募集人の見極め方3選
本記事の信頼性
ぼくは、政府系金融機関出身で、独立後相続コンサル25年ほど、終活事業者、士業等との協働で老後、終活、相続の問題サポート、保険代理店、不動産会社を共同経営の経験、BA/経営管理修士/FP/任意後見人受任者、50代/男性/得意な分野は生前の相続対策
読者さんへのメッセージ
「保険の見直し」とは、今加入している保険の中から、相談者にとって良い商品は残して、そうでない商品を解約して新たな商品に加入したりすることが、大きなながれです。
その内容は、生命保険募集人が10人いれば、10人ちがいます。
その大きな理由は、所属している会社によって取り扱っている保険会社や商品に違いがあるからです。せっかく見直しをするんだったら、複数の保険会社と商品の情報を持っている方がいいのは当然ですよね。
そのうえで、個人的な経験置だったり、知識レベルなどによって差がでてきます。
なので、まずは複数の商品を取り扱うことができる会社に所属している生命保険募集人であることが、「保険の見直し」の条件です。
いくら優秀な生命保険募集人でも保険商品の取り扱いが乏しければ、相談者の相談に応えるのには限界があるのです。
ということは、保険の見直しは、「保険商品>保険募集人」が大切であることが、わかっていただけたかと思います。
前置きはそれくらいにして、さっそく目次に沿って見ていきましょう。
■1.保険募集人は所属先によって提案できる商品が違います
保険募集人の所属先は、まず保険会社直属の営業社員と代理店の社員とに分類されます。
保険会社直属の営業社員は所属している保険会社1社のみの取扱いです。なので「保険見直し」はお願いしても限界があります。
代理店に関しては、1996年の金融の自由化によって、1社専属から複数の保険会社を取り扱うことが可能な乗合代理店制度になって今日に至っています。
乗合代理店は、訪問型と来店型に分類されます。いずれも規模の大きさや、社員数、売り上げ、会社方針などで取り扱う保険会社が違います。
なので、保険募集人の所属先は乗合代理店がいいということになります。(特別に、ここの保険会社が大好きって人は、1社専属で良いと思います。)
では、もう少し深掘りして、夫々の特徴をみてみましょう。
訪問型は、給与体系がほぼ成果報酬タイプ。
なので、比較的経験を積んだ営業力にも自信のある人材が多いです。知識レベルは様々です。
優秀な保険募集人で相性が合えば、転勤がないのでかかりつけの生命保険の医師のような存在で一生担当してもらうこともできます。
来店型は、給与体系の割合で、成果報酬部分が訪問型に比べて少ないところが殆どです。
なので、お店に来た相談者に対してマニュアルに沿った対応で人材に差は殆どありません。
銀行、証券会社、来店型ショップなどがこれにあたります。
銀行や証券会社に関しては転勤があるので、契約のときの担当者とはその時だけで、二度と会うことがないケースもあります。
■2.損をしない保険の見直し、相談前に知っておく注意点5選
□その①:営業社員のノルマ営業に注意しよう!
□その②:報酬が高い保険商品から提案する営業には注意しよう!
□その③:トップセールスマンだからこそ人間性を見よう!
☐その④:積立型保険は払込総額と受取金額は必ず確認しよう!
☐その⑤:「下取りタイプの保険(転換制度)」への見直しは注意しよう!
□その①:営業社員のノルマ営業に注意しよう!
1社専属の保険募集人は、ほぼノルマがあります。
他社商品の方が良いのを知っていても教えてくれることはありません。
そして、自社商品を進めます。生命保険募集人が他の保険会社の商品の方がいいのを知っていて、その商品に加入していることなんかも、よくある話です。
対応策は、相談はしても契約する前に、自分で違う保険会社(2社~3社)で同じような商品を調べてみましょう。
資料請求はインターネットから簡単にできます。
□その②:報酬が高い保険商品から提案する営業には注意しよう!
乗合代理店(訪問型)の保険募集人は、ノルマはありません。報酬形態は、ほぼ成果報酬です。
金融庁から2017年6月に「『お客さま本位』の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)に関する方針」が公表され、お客様の意向を第一とすることが義務化されました。
もちろん、ほとんどの生命保険募集人はルールを守っていますが、報酬が高い保険商品を優先して営業する生命保険募集人も少なくありません。
そのような生命保険募集人は、少し保険料が高かったり、少し保障内容が悪くても、ほぼ同じ商品であれば報酬の高い商品を提案します。
少しでも「保険料を安く」「保障内容を良く」と思って保険の見直しはするもので、保険募集人都合で商品を決められては、たまったものじゃありません。
対応策としては、保険は複雑で難しいから気がつきにくいですが、1社だけの保険だけでなく、同じ種類の保険であれば、少なくとも2社~3社の提案をしてもらいましょう。
よほど信頼の置いている生命保険募集人でも、お任せは注意です。
□その③:トップセールスマンだからこそ人間性を見よう!
ほとんどのトップセールスマンは、人間性が良くお客様からの信頼をえています。しかし、残念ながら、人間性よりも手数料本位で営業成果をあげるトップセールスマンが少なくないのも事実なのです。
もし、見直しの担当がトップセールスマンだとわかったら、保険の相談と同時に人間性にも注意しましょう。
☐その④:積立型保険は払込総額と受取金額は必ず確認しよう!
10年以上前に加入した積立型の生命保険(円建て)は、現在に比べて、ほぼ予定利率の高い商品です。
それなのに、新しい保険に入るために解約をすすめられたら要注意です。
今はマイナス金利、あらたに、同じ条件で積立型の生命保険(円建て)を契約した場合は、積み立てた金額以上に、満期保険金や解約返戻金等を受取るのは難しいのです。
積立型保険は、加入中の保険も、提案をうけている保険も、見直しの対象となったときは、必ず、払込の総額と受け取れる金額を確認してください。
☐その⑤:「下取りタイプの保険(転換制度)」への見直しは注意しよう!
これは、一旦前の保険契約を解約して、その解約返戻金を一時払いの新しい保険に組み込むという制度です。
ただ、下取りといっても、そこで一旦前の契約が無くなってしまうということに注意です。
危険なのは、予定利率の高い保険に加入していたものを、知らずに解約して、低い予定利率の商品にシフトさせられてしまうことです。
対応策としては、「下取りタイプの保険(転換制度)」は複雑で難しいので、セカンドオピニオンを使うことをお勧めします。
予定に関係なく無料で相談できる来店型ショップに聞きに行くのも良いでしょう。
■3.良い生命保険募集人の見極め方3選
□その➀:初めから同種の生命保険を複数提案してくれるか
☐その②:得にならない相談に対して親身に対応してくれるか
☐その③:外部知識があるか、無料で提供してくれるか
□その➀:初めから同種の生命保険を複数提案してくれるか
如何に包み隠さず、取扱い可能な保険商品から最適なプランを提案してくれるかです。
それを証明するためにも、複数商品の提案は良い生命保険募集人か見極める判断材料です。
根拠なく「この商品が1番です」には注意しましょう。
☐その②:得にならない相談に対して親身に対応してくれるか
保障を減らしたり、契約の変更だったり、新規契約に結び付かない相談をしても、顔色一つ変えず回答してくれるかです。
但し、相談者は新規の契約に加入しない場合は、得にならない相談はしても、手続きはできるだけ自分でしましょう。
逆に嫌われるお客様になってしまいますよ。
☐その③:外部知識があるか、無料で提供してくれるか
例えば相続や不動産等の問題を持った相談者が、その知識を持っている生命保険募集人に出会ったらラッキーです。
保険は商品性だけでも重要ですが、相続対策や不動産対策に適した保険の活用方法から商品の選択ができたら、保険見直しで問題も解決できた2度美味しい成功と言えます。
まとめ
保険の見直しは、保険募集人が、複数の保険会社から提案が可能な乗合代理店に所属していることが大前提です。
いくら優秀な保険募集人でも保険商品の取り扱いが乏しければ、相談者の相談に応えるのは限界があります。
そして、自分本位の営業ではなく、相談者の希望に合った提案ができる保険募集人に出会うことが「保険見直し」の成功への第一歩です。
ただ、僕が乗合代理店に登録した1997年(自由化の翌年)は、電話帳に乗合代理店が4つくらいしかなかったので、選ぶのも限られていました。
しかし、24年たった今では全国で法人・個人含めて8万以上の代理店があって、所属している保険募集人も約100万人。
その中から選ぶことは至難の業ですが、皆さんに合った生命保険募集人が見つかるのを心より願っております。