人生100年時代という長い老後生活での健康が不安です
こんにちは、masasanです。
本記事のテーマは
老後準備「健康寿命を延ばすため」に、
今からすべきこと
記事の信頼性
筆者は、終活・相続専門独立系FPとして30年超。公的金融機関で5年、独立後現在に至ります。日頃は、介護従事者、及び相続関連仕業等の専門家と協働で、多くの方からの相談を受けています。
目次
1.データでみる老後の不安
2.平均寿命と健康寿命
3.「健康寿命を延ばすため」にすべきこと
1.データでみる老後の不安
専門誌等で、老後の不安なことは、健康やお金であることはよく目にします。
実際に、厚生労働省(高齢社会に関する意識調査2016年)によると、40歳の男女を対象として、老後に不安なこと、1位は健康上の問題で、2位は経済上の問題でした。
そして、内閣府(老後の生活設計と公的年金に関する世論調査、期間2018(平成30)年11月1日から18日)によると、18歳以上の日本国籍を有する者の中で60歳を超えて働きたいと回答した人が約7割(68.3%)もいました。まさに多くの人が老後の経済的な不安があるということです。
因みに、同世論調査の参考資料として平成5年で60歳以降も仕事がしたいと回答したのは約6割(59.5%)で、25年間で約1割(8.8%)増加しました。平均寿命の延びと同時に経済的なことへの不安も増えているということです。
では実際に60歳を超えても働くということは、どういうことでしょうか?
それは健康な身体づくりが必要ということです。
2.平均寿命と健康寿命
「健康寿命」とは、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。
(世界保健機関(WHO)が2000年に提唱した指標)
自立した状態で生活が困難になると、健康寿命は終了します。要するに、健康寿命と平均寿命の間の期間は、日常生活に何らかの支障がある状態ということになります。
寿命まで自立した状態で生活できる人であれば、平均寿命と健康寿命は一致しますが、多くの人は平均寿命よりも健康寿命が短いのが現状で、介護等のサポートを受けて生活することになります
厚生労働省によると、2016年の平均寿命は男性80.98歳、対して健康寿命は72.14歳、差の期間が8.84年ありました。過去データ(2001年から)も同じくらい期間差で、健康寿命終了から寿命が途絶えるまでの8年から9年間は介護等のサポートを受けながらの生活が必要になってくることが分かります。
一方、女性に関しては、同年の平均寿命は87.14歳、対して健康寿命は74.79歳、差の期間は12.35年で、過去データ(2001年から)も同じくらい期間差で、12年から13年間ありました。このことから、女性の方が介護等のサポートを受けて生活する期間が長いことが分かります。
次の図は、2001年からの平均寿命と健康寿命の推移と差の期間の表です。
男性 | 平均寿命 | 健康寿命 | 差の期間 |
2001年 | 78.07歳 | 69.40歳 | 8.67年 |
2004年 | 78.64歳 | 69.47歳 | 9.17年 |
2007年 | 79.19歳 | 70.33歳 | 8.86年 |
2010年 | 79.55歳 | 70.42歳 | 9.13年 |
2013年 | 80.21歳 | 71.19歳 | 9.02年 |
2016年 | 80.98歳 | 72.14歳 | 8.84年 |
女性 | 平均寿命 | 健康寿命 | 差の期間 |
2001年 | 84.93歳 | 72.65歳 | 12.28年 |
2004年 | 85.59歳 | 72.69歳 | 12.96年 |
2007年 | 85.99歳 | 73.36歳 | 12.63年 |
2010年 | 86.30歳 | 73.62歳 | 12.68年 |
2013年 | 86.61歳 | 74.21歳 | 12.40年 |
2016年 | 87.14歳 | 74.79歳 | 12.35年 |
出所:参考:厚生労働省「平均寿命と健康寿命の推移」
つまり、健康寿命でいかに長く暮らしていくためには、
早くからの健康な体づくりが重要なのです。
3.「健康寿命を延ばすため」に今からすべきこと
では、「健康寿命を延ばすため」に最も大切なこととは、ストレスのない生活を送ることです。
それには、今のうちから
➀食事や運動、睡眠の健全な習慣を身につけましょう
健康寿命を延ばすためには、まずは健康的なからだをつくりです。栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠をとり、正しい生活習慣を定着させましょう。
②老後でもできる趣味を持ちましょう
老後の過ごし方は人それぞれですが、多くの専門家は「趣味を持ったほうがいい」と言います。老後に趣味を持ち、楽しむことは認知機能を維持するのに効果的のようです。健康寿命を延ばすためにも、老後でもできる趣味を持ちましょう。
ウォーキングや社交ダンス、旅行、登山等々。
③自分より若いお友達づくりで若い気持ちを持ち続けましょう
社会的な交流がなくなった生活が続くと、精神機能が低下し、高齢になってから寝たきりや認知症になる確率が高まるといわれています。
健康寿命を延ばすためにも、自分より若いお友達づくりがお勧めです。若い人と関わりを持って、会話を増やし、脳を働かせて適度な刺激を受けましょう。
そして、若い人との関りを持つことで自分も若い気持ちを持ち続けることができるようになります。
同じ趣味を持つのも良いし、会う時の身だしなみや、おしゃれにも気を配るようになります。
自分と同世代のお友達も大切ですが、ついつい「腰が痛い」とか、「昔は良かったね」みたいな、後ろ向きの話になりがちです。
④老後生活資金の準備をしましょう
「備えなければ憂いなし」というように、何事も準備が肝心です。経済的な不安も早くから準備しておくことで老後生活を豊かにすることができます。また、金融商品はとんでもないスピードで複雑化しています。普通の人はついていくのも一苦労ですが、お金のことは自助努力、自己責任の時代、やっぱり基本的なことは抑えておきたいですね。